Apr 30, 2025 news

親友の山岳遭難事故死―。台湾の新しい才能が描く、大切な者の死を受け入れてゆくための長い旅路と祈りの記録 映画『雪解けのあと』

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本国・台湾で2024年に公開され、インディペンデント・ドキュメンタリーにもかかわらず口コミで広がり、中華圏を代表する映画賞の金馬奨にもノミネート、世界の多彩な映画祭で上映された、映画『雪解けのあと』。この度、本作の日本版予告映像が公開された。

2017年4月26日、ネパールの山岳地帯で47日間にわたり遭難していた2人が発見された。1人は救助され、1人は発見されるわずか3日前に亡くなっていた。そのニュースは彼らの出身である台湾でセンセーショナルに報じられた。亡くなったチュンと、生き残ったユエ。本作の監督であるルオ・イシャンは本来なら2人と同行する予定だったが、体調を崩し離脱、2人の遭難事故を台湾で知る。

高校時代からの親友で、憧れの存在でもあったチュンの死。チュンは40日を超す想像しがたい洞窟でのビバークで、イシャンへの手紙や人生に対する賛歌を数百ページにもわたって書き記していた。その記録は、残されたイシャンと、そして生きのびたユエを苦しめ、しかし次に踏み出すそれぞれの道へと促した。ユエは次第に身を引き、イシャンはひとり、チュンの見た風景と足跡を追うためにネパールに旅立つ。

本作は、事故から7年後に完成し、世界各地の映画祭で深い感動を呼んだ。スイスのヴィジョン・デュ・レールでは「ルオ・イシャンは、揺るぎない誠実さをもって、自身の内なる旅路と感情の波乱を冷静で鋭い眼差しでたどっていく」「美しくありながらも胸をえぐるような痛みを伴う映画。深い喪失へのオマージュ」と絶賛。イタリアのトレント山岳映画祭、サンフランシスコのLGBTQ+映画祭を含む名門映画祭でも喝采を浴びた。

映画『雪解けのあと』は、2025年6月14日(土)より全国順次公開。

作品情報
映画『雪解けのあと』

2017年4月26日、ネパールの山岳地帯で47日間にわたり遭難していた2人が発見された。1人は救助され、1人は発見されるわずか3日前に亡くなっていた。そのニュースは彼らの出身である台湾でセンセーショナルに報じられた。亡くなったチュンと、生き残ったユエ。本作の監督であるルオ・イシャンは本来なら2人と同行する予定だったが、体調を崩し離脱していた。高校時代からの親友で、憧れの存在でもあったチュンの死。チュンは40日を超す想像しがたい洞窟でのビバークで、イシャンへの手紙や人生に対する賛歌を数百ページにもわたって書き記していた。その記録は、残されたイシャンと、そして生きのびたユエを苦しめ、しかし次に踏み出すそれぞれの道へと促した。ユエは次第に身を引き、イシャンはひとり、チュンの見た風景と足跡を追うためにネパールに旅立つのだった。

監督:ルオ・イシャン

配給:テレザ

2025年6月14日(土) ユーロスペースにて公開

公式サイト yukidokenoato