第97回アカデミー賞で、ブラジル映画として初の作品賞に!そして主演女優賞・国際長編映画賞とあわせて合計3部門にノミネートされた、映画『アイム・スティル・ヒア』が日本公開される。
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1970年代、軍事政権下のブラジル。元国会議員のルーベンス・パイヴァとその妻エウニセは、5人の子どもたちと共にリオデジャネイロで穏やかな日々を過ごしていた。だが、スイス大使誘拐事件を契機に、国の空気は一変する。抑圧の波が広がる中、ある日、ルーベンスは軍に逮捕され、そのまま連行された。愛する夫を突然奪われたエウニセは、必死にその行方を追う。しかし、その過程で彼女自身もまた軍に拘束され、数日間にわたる過酷な尋問を受けることとなる。極限の状況の中でなお、彼女は沈黙を貫き、夫の行方を捜し続けた。自由を奪われ、愛する人の消息も知らされぬまま、それでもエウニセは諦めなかった。夫の名を呼び続けたその声は、やがて静かに、しかし確かに、歴史を動かす力へと変わっていく。
元国会議員であったルーベンス・パイヴァが軍事政権によって誘拐されるという、実際に起こった事件をもとに映画された本作。原作となったのはルーベンス・パイヴァの実の息子であり作家マルセロ・ルーベンス・パイヴァによる書籍「Ainda Estou Aqui』」(日本未発売)。幼い頃、パイヴァ家と親交を持っていたウォルター・サレス監督にとっては、自らが見聞きし、体験してきた歴史と向き合う重要な作品でもある。
1998年、アカデミー賞2部門にノミネートされた『セントラル・ステーション』で世界的な評価を確立したウォルター・サレス監督が、エウニセ・パイヴァの静かでありながらも圧倒的な闘志を描き出し、彼女がどのようにして自らの喪失と絶望に打ち勝ち、時代の潮流に逆らってまで立ち上がったのか、その姿を、美しくも力強い映像で永遠に刻む。
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本作でエウニセを演じるのは、サレス作品の常連でもあるフェルナンダ・トーレス。また、フェルナンダ・トーレスの実母であり、サレス作品『セントラル・ステーション』に出演したフェルナンダ・モンテネグロがエウニセの老年期を演じる。奇しくも27年前、フェルナンダ・モンテネグロは『セントラル・ステーション』でブラジル人女優として初めてアカデミー賞主演女優賞にノミネートされ、歴史を刻んだ。95歳となった今も、その道を切り拓いた彼女の意志は、娘フェルナンダ・トーレスによって受け継がれ、同じウォルター・サレス監督のもとで新たな歴史を紡ぐ。
映画『アイム・スティル・ヒア』は、2025年8月よりロードショー。
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1970年代、軍事政権下のブラジル。元国会議員のルーベンス・パイヴァとその妻エウニセは、5人の子どもたちと共にリオデジャネイロで穏やかな日々を過ごしていた。だが、スイス大使誘拐事件を契機に、国の空気は一変する。抑圧の波が広がる中、ある日、ルーベンスは軍に逮捕され、そのまま連行された。愛する夫を突然奪われたエウニセは、必死にその行方を追う。しかし、その過程で彼女自身もまた軍に拘束され、数日間にわたる過酷な尋問を受けることとなる。極限の状況の中でなお、彼女は沈黙を貫き、夫の行方を捜し続けた。自由を奪われ、愛する人の消息も知らされぬまま、それでもエウニセは諦めなかった。夫の名を呼び続けたその声は、やがて静かに、しかし確かに、歴史を動かす力へと変わっていく。
監督:ウォルター・サレス
出演:フェルナンダ・トーレス、セルトン・メロ、フェルナンダ・モンテネグロ
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2025年8月 ロードショー