ミステリーとか、ちょっと怖いものとか、
あんまり現実的じゃないものの方が好きなんです

──今回あげていただいた3冊「イニシエーション・ラブ」「ライヴ」「スイッチを押すとき」と、タイプは違いますがどれもミステリー系のものですね。

星野ミステリーとか、ちょっと怖いものとか、あんまり現実的じゃないものの方が好きなんです。山田悠介さんは学校の図書館で借りたり買ったりしてよく読んでたので、その中でも好きな「ライヴ」と「スイッチを押すとき」を選んでみました。「イニシエーション・ラブ」は映画化される時に気になって買った本で。映画と本と、話が違うって聞いたので、映画を見に行くより先に、本を読んでみました。

──もともと本を読むのは好きだったんですか?

星野はい、すごい好きです。小学校の時、半年に一回、本をいっぱい読んだ人が表彰されてたんですよ。それをまず目指してて(笑)。表彰されたくて借りに行ってたら好きになっていた、みたいな感じです。いつも図書館に借りに行ってました。

──表彰はされたんですか?

星野たくさん読んだ人は金のリンゴ、その次は銀のリンゴをもらえる、っていうもので、金にはなれなかったんですけど、銀のリンゴはもらいました。

──もっと子供の頃に読んでいたものは覚えてますか?

星野ちっちゃい小人のお話で、ファンタジー系のシリーズを好きで読んでました。あとは探偵ものとか、伝記も好きでしたね。

──伝記はどんな偉人のものを読まれたんですか?

星野買ってもらったのはナイチンゲールです。ちっちゃい頃のクリスマスプレゼントが、その本だったんですよ。それをすごく覚えてます。

──クリスマスプレゼントに! それは素敵なサンタさんですね。

星野フフフ。お母さんです。

──現実的(笑)。では「イニシエーション・ラブ」は映画化されることをきっかけに手にした、ということですが、読んでみていかがでしたか?

星野最初、難しくて全然わからなかったんです。読んでいて面白いけど、全然わかんなくて。映画の予告でどんでん返しって聞いてたから、それを見ながら読んでいたんですけど、やっぱり全然わかんなくて。で、結局読み終えてもわかんなかったんですよ(笑)。で、同じタイミングで友達も読んでいたので、その友達と話したり、最後にある解説を読んだりしてるうちに、わかってきたんですね。その後で、もう一回ちょっと軽く読み直して。だから二度楽しめたので面白かったです。

──普通に読むと、ひっかかりますよね。

星野そうなんですよ。違うの?!と思って。怖い!すごい!って(笑)。読んだ後、映画を見てみたら、やっぱりちょっと違っていて、なるほど!と思いました。

──小物や会話など、細かいところに伏線が張ってあって、解いていくのが楽しいですよね。

星野友達と、『私、ここ気付いたんだけど』とか話するのが楽しかったですね。友達もミステリー好きなので。最初は普通の恋愛ものの小説だと思っていたので、ここでこんな展開になるんだ!って、新しくてビックリしました。

──80年代が舞台になっているんですが、80年代というと星野さんは産まれる前ですよね。音楽やドラマのタイトルがいろいろと出てきますが。

星野そうなんですよ。その辺がわからないので、時代背景を想像するのが難しかったです。そういうものがキーワードになっていたりするんですけど、あんまりキーワードだと思っていなかったので、いろいろなヒントが散らばっていたんだなと、後で気付きました。

──山田悠介さんの「ライヴ」を手にしたきっかけは?

星野図書室にブロックで置いてあった山田悠介さんの本を順番に読んでいったんです。全部とまではいってないと思うんですけど、ほとんど読んだかな。「ライヴ」は、その中でももう一回読もうと思って、自分で買い直したものの中の一冊なんです。こういうウイルス系のものが好きで。そのウイルスに効く薬を手に入れるためにレースをするんですけど、それも過酷すぎるし、一人一人というか何人かのグループのストーリーがいくつかあって、それが面白かった。結構グロテスクな、ちょっと怖いような要素も入ってるんですけど、全部面白かったです。ありえない話だなと思って。

──この「ライヴ」も映画化されているんですよね。

星野そうなんですか? これを映像化するのはちょっと……怖そうですね。

──主人公の男の子のところに、この小説「ライヴ」が届いて、この本をきっかけに本の中と同じような状況に巻き込まれていく、という展開なんです。

星野この本をそのまま原作にするわけじゃないんですね。面白そうだけど、主人公の人、可哀想! でも見てみたい。本とはまた違った感じで楽しめそうですね。

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イニシエーション・ラブ

乾くるみ

文藝春秋

「必ず二回読みたくなる」と絶賛された傑作ミステリー。僕がマユに出会ったのは、人数が足りないからと呼びだされた合コンの席。理系学生の僕と、歯科衛生士の彼女。夏の海へのドライブ。ややオクテで真面目な僕らは、やがて恋に落ちて……。甘美で、ときにほろ苦い青春のひとときを瑞々しい筆致で描いた青春小説──と思いきや、最後から二つめのセリフ(絶対に先に読まないで!)で、本書はまったく違った物語に変貌してしまう。

スイッチを押すとき

山田悠介

KADOKAWA / 角川書店

青少年自殺抑制プロジェクトセンターで、監視員として勤務する南洋平。ここでは、4人の少年少女に、自らの命を絶つ【赤いスイッチ】を持たせ、実験をしていた。極限状態で軟禁され、孤独に耐えられず次々と命を絶つはずが、この4人は“7年間もスイッチを押さない”という異例の子供だったのだ。彼らが生きたいと願うその理由を聞き、南たちは脱出を図るが、そこには非情な運命が待ちうけており――!? 一番泣ける山田悠介作品!

ライヴ

山田悠介

KADOKAWA / 角川書店

感染したら死に至る奇病“ドゥーム・ウィルス”。日本にそれが蔓延するなか、あるはずのない特効薬が貰えると奇妙な噂がネットに広がる。感染した母親を持つ田村直人は、半信半疑で集合場所へ赴くが、特効薬はトライアスロンを完走しなければ貰えないという! スタート地点のお台場からテレビで生放送されるレース、残酷なトラップに脱落していく選手たち。愛する者を救うため、直人は最悪のデスレースを走りきれるのか!?