Jan 14, 2018

ニュース

吉川晃司、ミュージシャンの枠を超えて輝き続ける理由

ソロでもCOMPLEXでも多くのヒット曲を持ち、NHK大河ファンタジー『精霊の守り人』では重厚な俳優として演技し、CMでは魅力的な大人としてフィーチャーされる。吉川はなぜ、こんなにも多方面で輝き続けることができるのだろうか。

 

吉川晃司は、エンターテイメント・シーンで唯一無二の存在感を持つ。

 

吉川がデビューした1984年は、音楽シーン激動の時期だった。前年の1983年にデビューしたチェッカーズは、84年にブレイクすると、ベストテンに3曲を送り込み、チャートを席巻。83年末にデビューした尾崎豊は、84年に精力的なライブを展開して、85年の「卒業」でのブレイクを待っていた。

そんな中、吉川は映画『すかんぴんウォーク』と、その主題歌「モニカ」で俳優&歌手として同時デビューを果たす。そのド派手な登場は、シーンの度肝を抜いた。世界ジュニア選手権に日本代表として出場するほど優れた水球選手でありながら、ロック・スターに強い憧れを抱いていた。体育会系のガッツと、エッジーなアート志向を併せ持つキャラクターは、空前絶後。ユニークな存在感で、吉川はあっという間にスターダムにのし上がったのだった。

この派手な登場は、吉川に大きなアドバンテージを与え、今に至るまで彼の運命に大きく関わっている。というより、吉川はこの“派手な登場”によって立ちはだかることになった壁と、ずっと闘ってきた。実は、その真向勝負の姿勢が、彼が輝き続けることができる最大の理由でもあるのだ。

デビュー当時の吉川は、音楽に専念したくて仕方がなかった。が、芸能界最大の事務所“渡辺プロ”の方針で映画も続けなければならなかった。おそらく吉川は、音楽を自由にやらせてもらうために、映画にも全力投球していたのだと思う。この体育会的な律儀さが、彼の個性の一部を確実に形作っている。だからこそ吉川は、音楽的刺激にも貪欲になっていった。僕は彼の2作目の映画『ユー・ガッタ・チャンス』の時に初めてインタビューした。音楽雑誌のインタビューを、彼はとても喜んでいた。とにかく音楽の話をしたくて仕方なかったのだ。

なので、彼にとって10代のシンガーソングライターとして成功を収める尾崎については、思うところが大きかったのだと思う。
結果、二人が親友になったのは、“80年代音楽シーンの奇跡”と言っていい。僕は吉川&尾崎の2ショットを何度か見ているが、二人にしかわからない感情がそこにあったのだと思う。

この記事が気に入ったらクリック

SNSでシェア

このエントリーをはてなブックマークに追加