Jul 23, 2018 column

猛暑を吹き飛ばす熱い想い! こんな大河見たことない『いだてん〜東京オリムピック噺〜』現場ルポ

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連日の猛暑、不要な外出は控えてとニュースが呼びかける中、7月20日(金)に茨城県にあるワープステーション江戸では2019年放送のNHK 大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』の撮影が行われていて、中村勘九郎、生田斗真、永山絢斗、満島真之介、近藤公園、武井壮、シャーロット・ケイト・フォックス、古舘寛治、杉本哲太、竹野内豊、役所広司が取材会でコメントした。
『いだてん〜東京オリムピック噺〜』は、日本で初めてオリンピックに参加した男・金栗四三(中村勘九郎)と、日本にオリンピックを呼んだ男・田畑政治(阿部サダヲ)の物語で、1912年のストックホルム・オリンピックから、1936年のベルリン・オリンピック、1940年の幻の東京オリンピックと戦争を経て、ついに1964年に東京オリンピックが実現するまでの激動の52年間を、落語の名匠・古今亭志ん生(北野武)の落語『東京オリムピック噺』として語るという凝った趣向で宮藤官九郎が脚本を執筆している。

 

こんな大河見たことないと言われるものに

 

3月に熊本でクランクインして撮影は順調に進行し、この日は第8話、明治45年予選会にトップで通過した金栗が、日本初のオリンピック選手としてストックホルムに旅立つ場面の撮影が行われていた。
新橋駅に、金栗、大森夫妻、治五郎たちをたくさんの人たちが大歓声で見送る。三島だけは天狗倶楽部のパフォーマンス付きで遅れてやって来るという場面だ。
気温35℃、炎天下の中、現場の熱気で気温がさらに上がっていそうな撮影の様子は後述するとして、まずは出演者のコメントを紹介しよう。

 

 

中村勘九郎(主人公・金栗四三役)
「4月に熊本から撮影がスタートしまして、豪華で素敵でちょっと奇抜な俳優陣、また暑さに負けない熱い魂をもったスタッフと共に、このテーマパークに足を踏み入れたような新セットで、毎日撮影ができることを幸せに思います。ご覧になった方が口々に『こんな大河見たことない』とおしゃってくださるような最高の作品になっていると思うのでぜひぜひ期待して待っていてくださいませ」(直射日光の当たっている取材陣に対して「日陰から失礼します」と丁寧に挨拶)

生田斗真(日本初のオリンピック選手のひとり・三島弥彦役)
「皆さんにご覧になっていただいているとおり、ほんとうにとんでもないスケールで大河ドラマ『いだてん』が撮影されております。ここにお集まりの先輩方、俳優さんたちの熱い思いを毎日受けております。毎日の撮影にわくわくしていて早くお客様に届けたい気持ちでいっぱいです」

永山絢斗(東京高等師範学校の後輩・野口源三郎役)
「大河ドラマは撮影期間が長く、ひとつの役を長く演じられることは幸せなことで、ゆっくりじっくりできるだけ早くキャラクターをつかんで大事に最後まで全うしたいと思っています」

満島真之介(天狗倶楽部の一員・吉岡信敬役)
「日本最初の応援団長役です。役所さんにも言われたのですけれど、多分、人生に一度のはまり役と思っていります。日本全国を盛り上げて、立ち上がれ日本で、これからのオリンピックに向けて頑張ろうと思いますので、よろしくお願いします」(マイクなしで大きな声で)

近藤公園(天狗倶楽部一員・中沢臨川役)
「勘九郎さんがさっきおっしゃったように奇抜な格好していますけど、明治時代からこういう、我らはスポーツを愛しスポーツに愛されただ純粋にスポーツを楽しむ元気の権化・天狗倶楽部という人たちがいたということはとてもおもしろいと思うので、その面白さを表現して、出るたびに『また、この人たち出て来た』とニヤッとしてもらえるような存在でいられたらと思います」(満島の後、僕はマイク使いますと挨拶)

武井壮(天狗倶楽部一員・押川春浪役)
「日本初の野球愛好会・天狗倶楽部のリーダー役です。2020年にオリンピックが東京にやってくるその前年2019年に、オリンピックを題材としたドラマ『いだてん』に出場させていただけることはアスリートとして約25年間活動してきた中でほんとうに幸せなことでありがたい役をいただけたなと思っています。この中では俳優としてのキャリアは最も低く力不足の面もあると思いますが、アスリートとしても俳優としても培ってきたすべての総合点でみなさんに失礼ならないような演技をしたいと思っています。そしてこの2020年のオリンピックが日本に来る最後のオリンピックにならないように、我々天狗倶楽部はじめ、このメンバーたちが東京オリンピックを招致するために動いた、そんなエネルギーをこの東京オリンピック以降も私、これからも出し続けていって、東京オリンピックの後にもいつかまた日本にオリンピックを呼べるようにがんばっていきたいと思っております。そのためにもこのドラマを皆さんに応援していただきたいと思います」

シャーロット・ケイト・フォックス(大森兵蔵の妻・安仁子役)
「すばらしいアーティストと俳優さんたちといっしょに芝居ができてとてもとても感謝しています。台本はおもしろいし、前にやった役(朝ドラ「マッサン」)とちょっと違っていることもとてもとても楽しみです」

古舘寛治(東京高等師範学校 助教授・可児徳役)
「このすごいセットの中での撮影はとてもとても楽しい仕事です。とてもとても楽しい役をやらせていただいています。できあがりを見るのがとてもとても楽しみです(シャーロット・ケイト・フォックスが「とてもとても」と言ったことに合わせて「とてもとても」を繰り返すユーモアだと思われます)」

杉本哲太(東京高等師範学校 教授・永井道明役)
「今日の暑さにまけないくらの暑苦しいくらい男を演じています。皆さん熱い熱いでしょうからこのへんで切り上げせていただきます」(セットの柱に隠れそうなところ、顔を出しつつも手短に)

竹野内豊(ストックホルムオリンピック 日本選手団監督・大森兵蔵役)
「私はまだそんなに現場で撮影する時間がないのですが、今日久々に大河の現場に入って感じたことは、本当に皆さんが熱いことと、宮藤さんの個性が強く出ている本当に面白い台本によって、必ずすばらしい作品になると思うのでぜひ楽しみにしてください」

役所広司 (四三の恩師・嘉納治五郎役)
「この猛暑の中、連日、宮藤さんのおもしろい脚本を元に、勘九郎さんをはじめてとするすばらしいキャストの皆さんと楽しくて、とても熱いドラマづくりをしています。もうすぐ阿部サダヲさん(田畑政治役)も参戦してきます。8月には数人の俳優ではありますがストックホルムに行けるので、ちょっとこの東京の猛暑から離れて涼しいロケーションで撮影してきます。東京の残留組の方々はこの猛暑の中でがんばっていただきたいと思います。ワールドカップもウィンブルドンも終わりましたが、日本選手たちががんばっているのを見ながら撮影していました。これからは東京オリンピックに向かってがんばっていきたいと思います」