Dec 04, 2016

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8年ぶり単独主演の蒼井優、号泣エピソードを暴露され照れ笑い
『アズミ・ハルコは行方不明』初日舞台挨拶レポート

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 地方都市の独身OL・安曇春子の失踪事件の背景と行く末を描いた山内マリコの青春小説を、『アフロ田中』『私たちのハァハァ』などを手掛けた松居大悟監督が映画化した『アズミ・ハルコは行方不明』。“行方不明の主人公”には『百万円と苦虫女』(08年)以来の単独主演となる蒼井優、そしてNHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」で国民的女優となった高畑充希をはじめ、太賀、葉山奨之、石崎ひゅーいら若き才能が集結している。本作の公開初日となる12月3日、新宿武蔵野館で行われた舞台挨拶には、松居監督、蒼井、高畑、太賀、葉山、石崎が登壇。集まったファンを前に、作品に懸ける思いや現場でのエピソードを披露した。


 

「とても恵まれたチームに入ることができました」

 3年前から本作の構想を練っていたという松居監督。公開初日を迎えた気持ちをMCから問われると、「率直に言うと、複雑です。ゆっくり丁寧に作ってきたので、うれしさも淋しさもあって、いろんな感情がごちゃごちゃになっていて整理できていません」と戸惑いの表情を見せたが、同い年の蒼井や同世代のスタッフが多かったこともあって「上の世代の人たちが作ったことのない映画を作りたい」という思いで撮影や編集に臨んでいたという。

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 単独主演は8年ぶりとなる蒼井だが、気負いはなかったと語る。「自分がこの作品を背負った、という気持ちはありません。現場作りはまず主演がすべき仕事だと思うのですが、(本作では)私が何かをする前にもうみんなが一つになっていました。とても恵まれたチームに入ることができたと思います」。

 一方、役作りに苦労したと語るのは高畑。彼女のキャリアの中でも最も難しい役だったという。「撮影中、ずっと役のことが分からなくてモヤモヤしていました。監督に助けを求めても、助けてくれないし(笑)。(演じた愛菜は)意志がなくて、いつも人に合わせる子なので、とても難しかったです。でも、ラストシーンでは邪気がスッと抜けていくような気持ちになりました。とてもスッキリした気持ちになれる映画なので、全国の女子に見てほしいです」。

 同じく「意志のない若者」を演じた太賀は撮影を振り返って、「題名通り“行方不明”になりながら、自分らしさを探す作業をしていました。その過程でチーム全体も仲良くなって、撮影後にはみんなで遊びに行ったり、飲みに行ったりするようになりました」と語ると、葉山は「面白いエピソードは数え切れないほどあります。現場でドッキリを仕掛けるのがブームになっていて、蒼井さんが号泣してしまいました」と暴露。葉山と助監督が本気でケンカをするドッキリだったそうだが、「(蒼井は)わんわん泣いていましたね。その泣きっぷりがかわいくて!」と太賀が笑うと、蒼井も照れながら「泣かされましたね~。役者がやるドッキリって上手いんですよ! …でも、仲良く初日を迎えられて本当に良かったです(笑)」と安堵の表情を浮かべた。

 そして、映画初出演となったシンガーソングライターの石崎は「僕は心が動いた時にしか曲ができないのですが、この撮影が終わった後、曲が一気に5~6曲くらいできました」と手応えを語った。

 「プライベートでも仕事の後でも、何かと理由をつけてすぐに集まる」と蒼井が語るほど仲の良い“松居組”の面々。松居監督が言いよどむたびに太賀や高畑らが「泣いてるの?」と茶々を入れるなど、舞台挨拶は和気あいあいとした雰囲気で進行した。フォトセッションを終え、改めてMCからコメントを求められた松居監督は「少しでも『苦しいな、居場所がないな』と思っている方には絶対に見てほしい。もちろん、幸せに生きている方にも楽しんでいただける作品になっていると思います」とPRし、イベントを締めくくった。

 

取材・文・撮影/左藤豊

 

作品情報

 

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『アズミ・ハルコは行方不明』

監督:松居大悟
原作:山内マリコ「アズミ・ハルコは行方不明」(幻冬舎文庫)
出演:蒼井優 高畑充希 太賀 葉山奨之 石崎ひゅーい
菊池亜希子 山田真歩 落合モトキ 芹那 花影香音 柳憂怜・国広富之 加瀬亮
脚本:瀬戸山美咲
音楽:環ROY
制作:丸山陽介
エグゼクティブプロデューサー:大田憲男 藤本款 伊藤久美子 小西啓介 本田晋一郎
プロデューサー:枝見洋子
主題歌:『消えない星』チャットモンチー(Ki/oon Records)
配給:ファントム・フィルム
現在全国ロードショー中
©2016『アズミ・ハルコは行方不明』製作委員会

公式サイト
http://azumiharuko.com/

 

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原作紹介

 

「アズミ・ハルコは行方不明」山内マリコ/幻冬舎

平凡に生きていただけなのに、ある男に再会してしまったために失踪した安住春子と、今をふらふらと生きる20才の愛菜、そして女子高生のギャング団という三世代の女たちの生き方をリアルに浮彫にした青春物語。映画では描かれなかった三者三様の心情に、より共感を覚える。誰もが抱えたことのある辛い傷をえぐり出すような感覚を味あわせながらも、最後には爽快な気持ちにさせてくれる一冊。

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