Dec 29, 2017

インタビュー

年末の大そうじが翌年の“質”を決める! ベストセラー『やめてみた。』の漫画家に聞きました。

コミックエッセイ『やめてみた。』と『もっと、やめてみた。』が、累計17万部を突破した漫画家・わたなべぽんさん。“整理整頓のミューズ”かと思いきや、もともとは片付け下手で「長らく汚部屋に住んでいました」と告白している、わたなべさん。「片づけられない女」という汚名を返上することが出来た、そのきっかけは一体何だったのか? そして、自ら発見した“片づけられなかった本当の理由”や大そうじを成功させる秘けつ、「自分ルール」の見つけ方などについて、著者・わたなべさんのご自宅兼職場におじゃまし、じっくりと話をお伺いしました。片づけや整理整頓が苦手な方、これから年末の大掃除に取り掛かる方、必読です。

 

──かなりキレイに片付いて住みやすそうな部屋ですが、もともとは「片づけられない女」だったなんて、本当ですか?

想像を絶するレベルでした。足の踏み場がなく、床中、ゴミと服で部屋が埋め尽くされていて“けもの道”すらない状態でした。玄関のはたきもポストから溢れたチラシが床に落ちて踏み固められて層になってしまって、とにかく床という床が見えない状態で、酷かったですね。「なんか部屋が臭い」と思っていたある日、床にあった服を踏んだらビチャッて足が濡れたんです。「なんだろう?」と思って服をかき分けてみたら、床でスイカが破裂していました。私の実家が山形県の尾花沢というスイカの名産地で、夏になるとスイカが送られてくるのですが、ゴミや服に埋もれたまま忘れてしまっていたんですね。

──それは、相当なレベルですね……!

スイカってウリ科なのでひと夏は持つ果物なんですよ。それが自然に破裂するまで放置していたので、気づいたら床まで腐っていました。まさに“事故物件”という状態になってしまって、引っ越しの時には敷金がほとんど返ってきませんでした……。

──なかなかの逸話ですが、その頃はまだご結婚はされていなかったのでしょうか。

まだ独身の頃です。当時付き合っていたウチの夫は、一度も自分のマンションに上がらせませんでした。だから夫は「この人はもしかしたら子持ちかもしれない。いつか話してくれるかもしれない」みたいな感じで私のことを“ワケあり”だと思っていたらしいです。実際はただ部屋が汚かっただけなので、ある意味“ワケあり”なんですけど(苦笑)。

 

©わたなべぽん/幻冬舎

 

日常使うモノを厳選して
“帰る場所”を与える

 

──でも片づけられなかった時代から、このキレイな状態をキープされていると思うとスゴい変化ですね。

子どもの頃から「みんなが出来ることが、どうして私には出来ないんだろう」と思うことが多くて「私はダメな子だ」とずっと思い込んでいました。でも考え方一つでスムーズにできるようになったり、大人になってからも案外変わることができるんだと実感しました。

──「自分は変わっているからしょうがない」とあきらめずに、「なぜ出来ないのか」という疑問に丁寧に向き合ってこられたんですね。

挫折しかけても、やっぱり“汚い部屋”は居心地が悪いし、先ほどのスイカのように(笑)さまざまな問題が発生しますので「どうにかしたい」と思い続けて、それこそ何冊も片付け本や整理術の本を読んでは試してきたのですが、なかなか自分の生活に馴染まなくて、一週間も立たずにぐちゃぐちゃになってしまうという試行錯誤の繰り返しでした。8~10年くらいかかりましたね。

──最終的に何がきかっけで変われるようになったのですか?

ある日気づいて衝撃を受けたのが、“棚は普段使っている生活道具をしまうためにあるんだ”と実感したこと。それまで私は「棚」は全部押入れだと考えていて、普段使わないモノを詰め込んでいました。頂きもののお皿や来客用のカップなんかをぎっしり。そうじゃなくて普段使いする道具やモノをしまうための場所なんだと気づいたんです。そこで普段使っていた100均のカップは全部捨てて、しまい込んでいた来客用のカップを日常使いしてみたら棚が空いてスペースが出来たんですよ。必要なモノを厳選して“帰る場所”を作ってあげることで、どれだけストレスなく部屋をきれいにキープできるかをその時に実感しました。結局、モノが多すぎて、自分でコントロールできる限度を超えていたんですよね。

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