『生き方』を何度も繰り返し読んでいくことで
新しい理解を増やしていくんだろうなと思います

──撮影を拝見していたんですが、今日の岡田さんは今回紹介していただいたコミック『君に届け』の主人公、爽子ちゃんみたいですね。

岡田『君に届け』が流行ったのが私が中学二年生ぐらいだったんですけど、その時も髪が長くて黒くて、『なんか似てるね』って言われてました(笑)。

──やっぱり似てるって言われてたんですね(笑)。

岡田『黒髪そっくりだね』とか、『貞子ちゃん』って(笑)。私も白い服が多かったので、そんなふうに言われることが多かったです。

──読み始めたきっかけはやっぱり流行ってたからですか?

岡田そうですね。全学年で流行ってましたから。“少女漫画って言ったら最強なのは『君に届け』だよね、風早くんだよね”って。でも、最初はすごく流行っていたからこそ、その流行りに乗りたくないなって思っていて、ちょっと様子を見ていたんですけど(笑)、貸してもらって読んだらやっぱり面白いなって思って。すっかりはまってしまいました。

──先程は見た目のお話をしましたが、実際に読んでみて、この爽子さんに共感するところはありましたか?

岡田外見からもすごく感情移入しやすいんですけど、私もあんまり友達と一緒にいてもしゃべる方ではなくて。どちらかというと聞き役にまわることが多いので、そういうところはちょっと近いかもしれないなとか、考え方も自分と似てるところがあるなとは思いますね。

──人のことを優先しちゃったりとか。

岡田そうですそうです。自分のことは後回しにしちゃってね(笑)。

──こういう恋愛に憧れることもありました?

岡田読んでた頃は中学生だったので、こういう高校生活が待っているのか!と楽しみに思ってたんですけど、実際に行ったら、あれ?みたいな(笑)。ひたすら女の子と仲良くしてました(笑)。

──風早くんみたいな人、いないですしね〜。

岡田なかなかね〜(笑)。漫画の中でしか会えない風早くんっていうのがまたいいなあと。

──それからずっと読み続けているんですね。

岡田はい。今は26巻ぐらいだったかな。受験の話になっていて、それも自分たちも経験してきたリアルな話なので、“あ〜辛いよね”“分かる分かる”って、共感するところがすごく多いです。

──成長を共にしている感じなんですね。

岡田そうですね。“青春あるある”がいっぱい詰まってる感じです。

──少女漫画はよく読まれてるんですか?

岡田少女漫画はちっちゃい頃から結構読んでました。私は三姉妹の真ん中、次女なんですけど、姉と妹は小説派で、私は少女漫画派だったんです(笑)。恋愛ものも好きだし、ちょっとファンタジーっぽい、実際には起こらないような魔法の世界とか、妖怪と人間の恋とか、そういう漫画も好きだったりします。

──そしてもう一冊あげていただいたのが『ミッキーマウスの憂鬱』。この本を手にしたきっかけは?

岡田これは小説好きな姉が持っていた本で。高校に行き始めて電車通学になったので『電車の中で読みたいんだけど何かある?』ってお姉ちゃんに聞いたら、『これ最近買ったやつだよ』って貸してくれたんです。フィクションなんですけど、ディズニーランドを舞台にしてるのがすごいなと思って。ディズニーのお話は本当にあった話が多いのに、そこをフィクションで書いているのがすごいなと思いました。

──フィクションでありながら、本当のことなのかなって錯覚させられるんですよね。すごくリアルに感じられて面白い。

岡田そうなんですよ。もしかしたら本当に起こってることなのかもしれないって。主人公の後藤くんが結構おっちょこちょいで自己中心的な感じがあって(笑)。それもう〜ん……とか思いながらも(笑)、研修生として頑張っていく姿を見守る感じですね。

──私はいつかこの後藤くんのことを好きになれるのだろうか、と思いながら読み進めました(笑)。

岡田アハハハハハ! そうなんですよね! 上司の方に敬語使わないし。

──自己評価が高いし。

岡田俺にやりがいのある仕事をもっとくれ!みたいなね(笑)。それもフィクションならではなのかなと思ったりして。

──例えばもしもアイドルの仕事をしていなかったら、こういうテーマパークでの仕事も憧れたりします?

岡田それも考えましたね。みんなの憧れの世界だし、もしアイドルじゃなかったら一つの選択肢としてあったかもしれないなって。

──エンタテインメントという意味では、同じ世界ですもんね。

岡田そうですね。舞台の裏側も描かれてましたが、自分達がステージに立つまでの練習時間だったり、ステージ裏の様子なんて、すごく似ているところがあって、共感するところも多かったです。“大変ですよね”って(笑)。人を楽しませるって難しいことだなとか、そんなことも思ったりしましたね。

──今自分がいる世界と重ね合わせるところがあるんですね。

岡田すごくありますね。この本はアイドルになる前に読んだんですけど、アイドルになってからの方がより一層、ステージに立っている人がいれば、それを支えてる人がいるっていうことを理解したし、すごく共感できるなって。読むタイミングによって理解できるところが変わってくるってすごいなあと思いました。

──そんな岡田さん自身の生き方も興味深いんですが、もう一冊『生き方』をあげていただきました。この本を手にしたのは?

岡田サッカーの長友選手がこの本を読んで人生が変わったってテレビでお話されていて。ちょうどその頃、私は高校三年生でアイドルを始めてレッスンを繰り返しているところだったんです。そんな時にテレビで見て、これだ!と思って読み始めたんです。タイトルからすごく難しそうだなと思ったんですけど、なんとなくその時自分に必要な気がして。

──どうしてそう思ったんでしょう?

岡田高校三年生で大学に進学するか、芸能界一本でやっていくか迷っていた時期だったんですね。内容的には、魂はどうして生まれ変わるのか、とか、すごく深い話で。高校の頃に読んでいたこの本を、今また改めて読むと、感じ方が変わって、理解できるところがすごく増えたんです。“ああそうか、そういう意味なのか”って。母もこういう本がすごく好きで、精神的な成長だとか、そういうのにすごく詳しい人なんですけど、そんな母もこの本を読んで、まさに“そのまんまだね”って言っていて。

──特に印象に残っている言葉はありますか?

岡田“リーダーは才よりも徳が求められる”とか。私は転校少女歌撃団のリーダーをやっているので、改めて“ああ! 確かにそうかもしれない”と思って。高校三年生の時はまだリーダーになってなくて、リーダーに決まったのが転校少女歌撃団に入って半年経った頃だったんです。どちらかというと私はリーダーになるような人間じゃなかったんですよ、自分の中では。なので、この本を改めて読んで、リーダーって確かにそうかもしれないなって改めて感じました。

──確かに最初は歌やパフォーマンスなど、才能を磨くことに一生懸命になりがちですよね。

岡田そうなんですよ。“徳”って言われても最初は難しくてピンとこなかったりしたんですけど。言葉でああした方がいいこうした方がいいってメンバーに言うだけじゃなくて、本当のリーダーって、その子に寄り添うというか、背中を押してあげたり、何が言いたいのか心を引き出してあげて、それをいかにグループの中で活かせるか。そうやって正しい道に導いていくのがリーダーなんじゃないかなって、自分なりに思いました。この先も何かある度に繰り返し読んでいくことで、新しい理解を増やしていくんだろうなと思います。改めてあの時にこの本に出会えてよかったな〜と思いますね。

──岡田さんの人生のバイブルのような本ですね。

岡田そうですね! 長友選手がこれを読んで変わったっていうのが、すごくよく分かります。辛いことこそ魂の成長のきっかけ、とか、ピンチはチャンス、って言葉があって、それが最近すごくしみるようになってきました。ステージに立っていても何かアクシデントが起こったり、メンバー同士で何かあったりしますからね。それも何かに繋がるチャンスだったりするんだなあって思うようになりました。

岡田夢以さんが好きな本を
電子書籍でチェック!

君に届け リマスター版 1

椎名軽穂

集英社

【雑誌掲載時の著者カラー原画を収録したリマスター版!】陰気な見た目のせいで怖がられたり謝られたりしちゃう爽子。爽子に分けへだてなく接してくれる風早に憧れている。風早の言葉をきっかけに変わっていけるみたい…。夏休み前、爽子は肝試しでお化け役をやることに!?

ミッキーマウスの憂鬱

松岡圭祐

新潮社

東京ディズニーランドでアルバイトすることになった21歳の若者。友情、トラブル、恋愛……。様々な出来事を通じ、裏方の意義や誇りに目覚めていく。秘密のベールに包まれた巨大テーマパークの〈バックステージ〉を描いた、史上初のディズニーランド青春成長小説。登場人物たちと一緒に働いている気分を味わってみて下さい。そこには、楽しく、爽快な青春のドラマがあるはずです。

生き方

稲盛和夫

サンマーク出版

多くの人が人生の指針を見失っているこの混迷の時代に打ち込む、「生き方」という一本の杭。私たちの人生を成功と栄光に導き、また人類に平和と幸福をもたらす王道とは何か?京セラ・KDDIを創業した著者が贈る、渾身の人生哲学。

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