Mar 18, 2017

コラム1019

スカヨハは実験好きのマゾヒスト?!“明日は明日の風が吹く”で今を乗り切る

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コラム 佐々木誠の『映画記者は今日も行く。』第48回

『ゴースト・イン・ザ・シェル』の来日記者会見が3月16日、ザ・リッツ・カールトン東京で行われた。
会見には、ルパート・サンダース監督、出演のスカーレット・ヨハンソン、ビートたけし、ピルー・アスベック、ジュリエット・ビノシュが出席した。

 

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『After all, tomorrow is another day!』
(だって、明日は明日の風が吹くわ!)

これは、1939年に製作された不朽の名作『風と共に去りぬ』で、主人公のスカーレット・オハラ(ヴィヴィアン・リー)が放った、映画史に残る名台詞である。

そんなスカーレット・オハラの名を“授かり”、1984年にこの世に生を受けたのが、今や押しも押されもせぬ人気女優となった、スカーレット・ヨハンソンだ。

 

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幼き頃から演劇教室に通い、役者としてのスキルを身に付けてきたスカーレットは、その恵まれた美貌とスタイルを武器に、これまで数々の作品に出演してきた。

それは数字にも表れており、「Box Office Mojo」によるとスカーレットは、ハリソン・フォードやトム・ハンクス、トム・クルーズ、ジョニー・デップ、ロバート・ダウニーJr.らに混じって、歴代最高の北米興行収入をあげた俳優の第10位にランクイン、女優としては堂々のNo.1を獲得した。

これまでに37本の映画に出演し、累計興行収入は実に33億3,200万ドルにもおよんでいる。

また、私生活においても、俳優やスポーツ選手ら“著名人”と、次々に浮名を流し話題を集めてきた。

そして、今から約2年半前の2014年9月には、フランス人ジャーナリストのロマン・ドリアック氏との間に、女児が誕生した。
ママになってからも、『アベンジャーズ』シリーズの【ブラック・ウィドウ】や、今回の『ゴースト・イン・ザ・シェル』の【少佐】など、身体を酷使するような激しいアクションにも果敢にチャレンジしており、持ち前のプロ根性で抜群のプロポーションをキープ。依然として、強くて美しい女性の象徴として存在し続けている。

 

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そういったスカーレットの役者としての姿勢は、『ゴースト・イン・ザ・シェル』で共演したビートたけしにも影響を与えており、「役者として仕事をする時はどう振る舞うべきかということを、もう一度スカーレットさんに教えてもらった気がします。さすがこの人プロだなって思いました」と、言わしめたほどだ。

しかし、スカーレットにとって今回の作品はかなりの挑戦だったようで、「素材を頂き、アニメを拝見した時は、とても詩的で夢のような話だったので、これをどう実写化するのかと、当初は怖気付いていました」と、胸の内を明かすと、「これだけ愛されている作品に出演できて光栄に思いますが、同時に責任も感じています。感情的にも肉体的にもとても大変でしたが、人としても役者としても学ぶことがたくさんありました。キャラクターが成長していくのと同じように、この作品を通して、自分自身も成長できたと思います。素晴らしい体験でした」と、語っていた。

さらに、「ここ5、6年で興味を持っているのが、不快な思いをした時に、自分の精神状態や肉体的影響はどうなっているかということを意識的に感じるということなんですが、その感情は役者としても利用していけるものなんです。今回の作品では、存在の危機にさらされるキャラクターを演じましたが、自分の経験をもとに、この役とともに困難を乗り越えられたと思います」と、本作を通じての“自己発見”についても触れていたスカーレットだった。

感情が及ぼす影響を自らの肉体や精神を使って“実験”しているスカーレット。
ストイックに自分を追い込み、役に向かっていくその姿は、ある種のマゾヒストなのかもしれない。

明日は明日の風が吹く。明日になればまた状況も変わってくるから、くよくよと先のことばかり考えていても仕方がない。成るように成る。そういう楽観的な部分を持ち合わせていないと、肉体や精神はボロボロになって壊れてしまうだろう。

改めて、役者という職業の大変さ、そして、バランス感覚の難しさを想像した。

 

映画『ゴースト・イン・ザ・シェル』(東和ピクチャーズ配給)

映画『ゴースト・イン・ザ・シェル』(東和ピクチャーズ配給)は、士郎正宗による大人気コミックを押井守監督が映画化した、SFアニメの傑作『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』を、ハリウッドで実写映画化した作品。

監督:ルパート・サンダース
脚本:ジェイミー・モス、ウィリアム・ウィーラー、アーレン・クルーガー
出演:スカーレット・ヨハンソン、ビートたけし、マイケル・ピット、ピルー・アスベック、チン・ハン、ジュリエット・ビノシュ、桃井かおり、福島リラ ほか

4月7日(金)より、TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国公開。

公式サイト http://ghostshell.jp/

 

関連書籍

 

『攻殻機動隊』 士郎正宗 (著) / 講談社

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佐々木誠

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