Mar 12, 2017 news

「威厳が欲しい」キュートな笑顔に隠された、千葉雄大の切実な悩み

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コラム 佐々木誠の『映画記者は今日も行く。』第45回

『ReLIFE リライフ』の完成披露試写会舞台挨拶が3月8日、丸の内ピカデリー1で行われた。 舞台挨拶には、古澤健監督、出演の中川大志、平祐奈、千葉雄大、池田エライザ、岡崎紗絵が登壇した。

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本作は、27歳のニートがひょんなことから、17歳の高校生として人生をやり直す姿を描いた青春ラブストーリー。

主人公【海崎新太】役を中川大志が、ヒロイン【日代千鶴】役を平祐奈がそれぞれ務めているが、2人は同い年で、平によると13歳の時から毎年共演しているらしい。 そして、2人とも、先日高校を卒業したばかりである。

舞台挨拶の中で中川は「もう高校を卒業したので、この映画が学生として演じた最後の作品となりました」と、感慨深い表情を浮かべていた。

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これまでは、“現役の高校生を演じられる”ということを武器に活躍してきた中川だが、今回は27歳の男性を演じることになった。その役作りの手本となったのが、実年齡が27歳(3月9日で28歳に)の共演者、千葉雄大であった。

しかしながら、中川にとって、あまりにも若々しく、27歳には到底見えない千葉の容姿は、何の参考にもならなかったようだ。

千葉自身も「僕は年下の人から愛されがちで、悪く言うとナメられてるので、威厳が欲しいです」と、強く訴えていた。

千葉は、その愛くるしいルックスと、女性以上の女性らしさを武器に、モデルとして、そして役者として大活躍し、世の女性たちを虜にしている。 また、女性を温かく癒す男性、通称「ヌクメン」の代表格としてチヤホヤされているが、当の本人はというと、そんなことは意に介さず、淡々と流している様子が窺える。実際のところ、内面は物凄く男っぽい千葉なのである。 そこら辺が、女性を魅了する一つの大きな魅力となっているのかもしれない。

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だが、本人の意思に反し、そのルックスのせいで周りからは軽く見られ、男としての重さが感じられないことに頭を抱えていた。 今年で28歳になった千葉にとって、「威厳が欲しい」と口にしたのは、場を盛り上げるための単なる表現ではなく、切実な悩みの告白だったに違いない。

整形手術でもしない限り、顔の作りは変えられない。ただ、役者としても、人間としても、これからもっともっと色々な経験を積むことで、渋みと深みを感じさせる、そんな“顔”を持った千葉雄大へと変貌を遂げることができるかもしれない。

ちなみに、舞台挨拶に同席した、本作の古澤健監督も「今年で44歳になるんですが、なかなかそう見られないので、千葉君と同じく威厳が欲しいです。子どもっぽさから卒業したい!」と、こちらも千葉以上に切実な悩みを告白していたのだった。

映画『ReLIFE リライフ』

映画『ReLIFE リライフ』(松竹配給)は、漫画アプリ「comico」で連載され、TVアニメなどでも人気を博した、夜宵草による同名漫画を実写映画化した青春ラブストーリー。

監督:古澤健
脚本:阿相クミコ
出演:中川大志、平祐奈、高杉真宙、池田エライザ、岡崎紗絵、水崎綾女、夏菜、千葉雄大、市川実日子 ほか

佐々木誠

「日刊 情報プレス」編集者 (有)情報プレス社が発行する「日刊 情報プレス」は、映画業界のニュースやイベント、興行成績、劇場公開情報など、映画に関する様々な情報を掲載。また、Facebookページでは、【情報プレスα】(www.facebook.com/joho.press.jp)として、映画の舞台挨拶やイベントの模様を面白可笑しく掲載中。日々アップしている。