池ノ辺直子の「新・映画は愛よ！！」
Season15 vol.04 東京テアトル株式会社 映像事業部編成部長 西澤彰弘 氏
映画が大好きで、映画の仕事に関われてなんて幸せもんだと思っている予告編制作会社代表の池ノ辺直子が、同じく映画大好きな業界の人たちと語り合う「新・映画は愛よ！！」
第4回目は、東京テアトル株式会社、映像事業部編成部長の西澤彰弘さんに、劇場勤務時代や世界中の映画祭に参加して面白い作品をチェックする話、そして劇場と配給で始めた、「未体験ゾーンの映画たち」という映画祭のお話を伺います。
- 池ノ辺直子 （以下 池ノ辺）
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西澤さんは今は東京テアトルの本社にいて、編成のお仕事をされていますけど、その前はずっと、劇場勤務だったのですよね？
- 西澤彰弘 （以下、西澤）
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そう、ずっと劇場にいました。僕、入社して最初に配属されたのが今はなき銀座テアトルシネマだったんです。
営業でしたけど、アートハウスのいい時代で、その後、シネヴィヴァン六本木に行ってクロージングさせて、シネセゾン渋谷に行って、タイムズスクエアを立ち上げて。
- 池ノ辺
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バブルの時代で、どこも素晴らしいアートシネマをかけていた映画館でした。
でも、全てなくなっちゃいました（涙）。
入社するのも倍率大変だったでしょ？
- 西澤
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いやあ、そうでもなかったと思う（笑）。
いろんな映画会社があったんですけど、やっぱりテアトルはアートシネマの第一人者で、劇場も持っていて、そこでいい映画をかけているなと思って受けました。
本当、いい時代でしたね。
1980年代は銀座でもシネセゾンでもヴィヴァンでもそうなんですけど、一作品を1スクリーンで、20週間上映して興行収入も1億あげてた時代。
- 池ノ辺
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そのじっくり上映するスタンスがすごいですね、今ではもう考えられない。
- 西澤
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発券機も整理券もない時代だから、お客さんはチケットが手に入るまで、みんな1日でも並ぶんです。昔って。
- 池ノ辺
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劇場の窓口で買うんですよね。
ま、あの時はそれはそれで映画を観る楽しみの一つでした。
- 西澤
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そう、あえて、目立つところに並ばせる。
そうすると、通りがかりの人たちが、「何で並んでいるんですか？」と聞いてきて、それも話題になる。
懐かしいね。全部、クローズしちゃったけど。
